陸上一家に育った田中希実

田中希実さんの家族は、まさに陸上一家。父の勝利さんは、かつて全国大会で6位に入賞した経験を持つ実力派ランナーで、現在は希実さんのコーチを務めています。勝利さんは娘を指導する中で、時には厳しいアドバイスを与えながらも、その愛情と経験で希実さんを支えています。

「父は時々してくれるアドバイスのおかげで助けられたことも何回もあった」と語る希実さん。彼女は、父親が見せる自分の道を切り開く姿勢を尊敬しており、家族としても指導者としても深い信頼関係を築いています。

一方、母の千尋さんもまた、陸上界で活躍した実力者。

彼女は北海道マラソンで二度の優勝経験を持ち、その人気は一時、娘を超えていたと言われています。実業団に所属せず、夫である勝利さんの指導でマラソン大会を制した千尋さんの姿勢は、田中希実さんにとっても大きな影響を与えたのでしょう。

特異な道を選んだ田中希実

田中希実さんは、現在大学の部活や実業団に所属せず、独自の道を歩んでいます。この選択は、母親である千尋さんの影響が大きかったようです。母親も現役時代、実業団に属さずに夫の指導で成果を上げていたため、希実さんもまた、父親の指導を受けながら自分のスタイルを確立してきました。

こうした家庭環境の中で育った希実さんは、「自分のペースで進む」というスタイルを大切にし、陸上界で独自の存在感を放っています。その挑戦的な姿勢は、多くの若いアスリートたちにとっても大きな励みとなっています。

ライバルとの切磋琢磨

田中希実さんの最大のライバルとして知られているのが、一学年下の廣中璃梨佳さんです。2020年12月4日に行われた女子5000メートルでは、田中希実さんが廣中さんに競り勝ち、見事に東京オリンピック内定を果たしました。

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