天皇陛下と皇后雅子さまが栃木県那須町の那須御用邸にご静養のため訪問されました。毎年恒例の夏のご静養ですが、今年は少し特別な状況でした。それは、愛子さまがご静養に同行せず、東京で「お留守番」をされたことです。
今回、愛子さまはご静養に同行されず、東京でお留守番をされました。その理由については、愛子さまが現在社会人1年目として、日赤でボランティア活動の育成を行う部署で働かれていることが大きな要因です。勤務が忙しいため、今回のご静養には参加されなかったとのことです。
天皇陛下と皇后雅子さまにとって、愛子さまが同行されないご静養は久しぶりのことです。記者からの質問に対して、雅子さまは「久しぶりですね、こういう2人で」と微笑みながらお答えになりました。さらに、天皇陛下も「ここの中で少しゆっくりできたらいいなと思っています」と語り、那須の自然を楽しむご予定を示されました。
今年のご静養には、いくつかの変化が見られました。通常、天皇ご一家は新幹線を利用して那須塩原駅から御用邸に向かわれますが、今回は高御所から車で約4時間をかけて御用邸に到着されました。これは、東北地方の豪雨被害に配慮して静岡県下田市でのご静養が中止となり、急遽那須御用邸に変更されたためです。
また、例年行われる「記帳」も今回は見送られました。那須大明会や地元の神社関係者など、40人ほどが御用邸を訪れ記帳することが恒例となっていましたが、今年はその通知が来なかったと関係者が語っています。皇室解説者の山下氏は「災害が起こったからといって記帳を取りやめる性格のものではない。なぜ今回は行われなかったのか理解に苦しむ」
とコメントしており、今回の変更についてはさまざまな憶測が飛び交っています。
ご静養中、天皇陛下と雅子さまは那須御用邸の庭をゆっくりと散策され、久しぶりの夫婦水いらずの時間を楽しまれた様子が報じられました。雅子さまはストライプのシャツに白い花のイヤリングをつけ、リラックスしたご様子で庭の花々を楽しまれていました。陛下もまた、穏やかな表情で雅子さまと共に過ごされました。
那須御用邸でのご静養が、天皇陛下と雅子さまにとって、日々の忙しい公務から解放され、心身を癒す貴重な時間となったことでしょう。
例年とは異なる点がいくつかありましたが、それでも天皇陛下と皇后雅子さまにとっては、愛子さまがいらっしゃらない分、ゆったりとした時間を過ごされる機会となりました。愛子さまは東京でお留守番されるという、これまでとは違う形でのご静養でしたが、それもまた社会人としての責任を果たすための重要な選択だったのでしょう。