NHK朝ドラ「虎に翼」第24週では、昭和の激動の時代における法廷ドラマと家庭の崩壊が織り交ぜられた物語が描かれています。物語の中心にいるのは、伊藤すり伊藤さりが演じる虎子という自立した女性です。彼女の人生は、法廷での闘いと、社会の変革に対する強い意志に貫かれています。この週では、特に「女三人あれば身代が潰れる?」という意味深な言葉が重要な鍵を握っているのです。
物語は、滝藤憲一が演じる滝川光郎が、少年犯罪の根源に迫るために入院しているシーンから始まります。滝川は病床で、自分が追い求める少年犯罪の原因を見極めようとする中、虎子にその決意を語ります。1969年、昭和44年の日本は、学生運動が盛んに行われ、社会全体が揺れ動いていました。
この週では、存続殺人の重罰規定にまつわる事件が取り上げられます。存続殺人とは、親族を殺害した場合に通常よりも重い罰が課される法律のことです。この法律が、憲法に定められた平等の原則に違反するのではないかという問題が最高裁で争われたのです。
物語は、1969年頃の学生運動と絡めて進行していきます。学生運動が盛んになる中で、山田轟木法律事務所が存続殺人に関わる事件を扱うことになり、虎子たちはその法の矛盾に直面します。
この物語の元となったのは、実際に栃木県宇都宮市で起こった「栃木ジプ殺害事件」です。1968年、昭和43年10月7日から8日にかけて、娘が父親を殺害したこの事件は、社会に大きな衝撃を与えました。事件の背景には、娘と父親との間の激しい対立や暴力があり、娘が恋愛関係のトラブルから父親を殺害したというものでした。
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