2022年2月、歌手活動を休止し、ジェンダーレスという新たな道を歩み始めた氷川きよしさん。その変貌ぶりは世間を騒がせ、様々な憶測を呼んだ。それから約1年半、再びステージに舞い戻った氷川さんは、さらに進化した“美”を纏い、人々を魅了している。
かつて演歌界のプリンスとして、その甘いマスクと歌声で老若男女を虜にしていた氷川さん。しかし、心の内には常に「自分らしさ」を追求したいという葛藤を抱えていたという。そして、40代に突入したことを機に、長年所属した事務所から独立。世間を驚かせた紅白歌合戦での赤いドレス姿は、氷川さんの決意表明ともいえる出来事だった。
休養期間を経て、2023年7月に開催された「Kiina Summer Story 2023」で活動を再開した氷川さん。そこには、さらに輝きを増した姿があった。ロングヘアをなびかせ、煌びやかな衣装を身にまとい、パワフルなパフォーマンスを披露する姿は、もはや“演歌歌手・氷川きよし”ではなく、“アーティスト・Kiina”としての風格さえ感じさせる。
ステージ上での氷川さんは、MCでも飾らない言葉でファンを魅了する。自身の変化について赤裸々に語ったり、ファンからの質問にユーモアを交えて答えたりと、その姿は自然体そのもの。ありのままの姿でファンと向き合おうとする姿に、多くの人が心を打たれている。
氷川さんの“美”は、単に外見の変化だけではない。内面から溢れ出る自信や輝きこそが、多くの人を惹きつける理由だろう。歌手活動を休止してまで「自分らしさ」を追求した氷川さんの姿は、多くの人に勇気を与え、固定概念を打ち破る力強さを感じさせる。
そして、氷川さんは自らの体験を通して、LGBTQ+コミュニティへの理解を深める活動にも積極的に参加している。
自身の経験を語ることで、偏見や差別をなくし、誰もが自分らしく生きられる社会の実現を目指しているのだ。
かつての演歌界のプリンスは、今や「自分らしさ」を体現するアイコンとして、新たなステージを歩み始めた。その姿は、私たちに「変化を恐れず、自分らしく生きることの大切さ」を教えてくれる。氷川きよし、いやKiinaの挑戦は、まだ始まったばかりだ。