それぞれのドラマや映画の出演が其々刻まれた彼女、竹内結子さん。彼女の広大な瞳と素晴らしい笑顔が鮮烈に印象付けられた視聴者にとって、その訃報は悲痛そのものでした。二〇二十年の九月、自宅で彼女の人生がその終幕を迎えました。その突然の死から、さまざまな憶測が飛び交いました。特に、彼女が亡くなる前に井本彩子さんに一通の手紙を送っていた事実が浮き彫りになった際、驚きと共感が湧き上がったのです。同時に、彼女が亡くなる一週間前から異変が出始めたという情報も世間を騒がせました。

竹内結子さんの人生が変わったのは、中学生の春休み。原宿でスカウトされたのが彼女の芸能界進出のきっかけでした。幸運な巡り合わせにより、一九九五年に当時の大蔵省製作のショートフィルムに出演し、芸能界での仕事をスタート。

一九九六年にはドラマ「新木曜日の会談」で、元気いっぱいの少女役を熱演し、女優デビューを飾りました。

彼女の名前を一躍高めたのは、放送されたヌエ系連続テレビ小説明日鳥と白い影という作品。その彼女の実力を証明するような演技と魅力的な笑顔が瞬く間に視聴者を虜にし、一流の女優として確固たる地位を得ました。その後、フジテレビの連続ドラマで主演を果たすなど数々の作品に出演し、いつの間にか芸能界の時代が終わり、女優不遇の時代が続いても彼女の人気は衰えることはありませんでした。