10月2日からスタートしているNHKの朝ドラ「ブギウギ」。今回は主人公である福来スズ子の幼少期から遡り、その波瀾万丈な人生が描かれています。この福来スズ子のモデルとなったのが、笠置シヅ子さんです。
笠置シヅ子さんは、1914年8月25日に香川県大川郡愛孫(現・東香川市)で生まれました。彼女の実の父親は彼女が生後すぐに亡くなり、母親は大阪府の女性に笠置シヅ子を養子として引き取ってもらいました。笠置シヅ子さんは、その女性のもとで実の子供のように育てられましたが、自分の出生について知るのは18歳になってからでした。
笠置シヅ子さんは非常に明るく、気が強く、真面目で実直な性格でした。戦時中、歌の披露は直立不動以外は禁止されていたにもかかわらず、彼女は自分の歌唱スタイルを貫き通しました。舞台上では活発に動き回る一方で、実生活では潔癖で地味な一面もあったと言われています。
戦後、笠置シヅ子さんは既にトップスターとして君臨していました。しかし、当時11歳だった美空ひばりさんが、笠置シヅ子さんの曲「東京ブギウギ」で衝撃のデビューを果たし、その歌唱力で一躍有名になりました。初めは美空ひばりさんを可愛がっていた笠置シヅ子さんでしたが、次第にメディアが「大人の真似をする下品な少女歌手」
1950年、笠置シヅ子さんと作曲家の服部良一さんはアメリカツアーを行う予定でしたが、美空ひばりさんも同じ時期にアメリカ行きが決定。笠置シヅ子さんは自身のアメリカデビューを目的としていたのに対し、美空ひばりさんの名をさらに広げるイベントに変わってしまうことを恐れました。
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