1970年代、日本は高度経済成長期の真っ只中にあり、テクノロジーの進化が生活の隅々まで浸透していました。そんな時代に、カシオ計算機株式会社が放った一つの商品が、当時の人々を驚かせました。それが、「カシオAS-A」という名の電子ソロバンです。販売価格はなんと110,000円。この価格が当時の人々に与えた衝撃は計り知れませんでした。

時代を先取りした「カシオAS-A」

「カシオAS-A」は、単なる計算機とは一線を画す存在でした。計算の高速化と正確さを求める時代において、カシオはそのニーズに応えるべく、この革新的なデバイスを世に送り出しました。メモリー機能を搭載し、計算結果を保存できるというその機能は、まさに「未来の計算機」としての位置づけを確立したのです。

高価格の理由は？

「カシオAS-A」が高価格であることは誰の目にも明らかでした。しかし、その価格の裏には、当時としては非常に高度な技術と革新性が隠されていました。木目調のデザインは、家庭やオフィスに高級感を与えるものであり、その外観だけでなく、内部には精密な電子回路が組み込まれていました。

また、このデバイスが持つ「メモリー機能」は、当時としては非常に画期的なものでした。計算の途中でデータを一時保存し、再度呼び出すことができる機能は、ビジネスシーンにおいて絶大な威力を発揮しました。特に、複雑な計算を必要とする財務や会計の分野では、その便利さが評価され、瞬く間に広がりました。

価格に見合う価値

「カシオAS-A」

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