ブラジル戦での逆転勝利

なでしこジャパン（サッカー日本女子代表）は現地時間28日、パリ五輪（パリオリンピック）2024・女子サッカー競技のグループリーグ第2節でブラジル女子代表と対戦し、2-1で勝利。グループリーグ突破へ王手をかけた。試合後、フル出場した高橋はながインタビューに応じている。

第1節のスペイン代表との試合に敗れてしまい、決勝トーナメント進出のためにブラジル代表相手にどうしても勝ち点3を奪いたかったなでしこジャパン。前半にはPK失敗などチャンスを仕留めきれずに、スコアレスのまま後半に突入した。すると56分、ブラジル代表にカウンターから先制されてしまう。

しかし、後半アディショナルタイム、途中出場の谷川萌々子の仕掛けからPKを奪うと、主将・熊谷紗希がこれを決めて同点。さらにその直後には、相手のミスから谷川がスーパーゴールを決めて、日本が逆転に成功した。試合はそのまま2-1で終了し、なでしこはベスト8入りに大きく近づいている。

高橋はなの試合後インタビュー

高橋は、最後まであきらめずに勝利を掴んだこの試合について、「本当にみんなに助けられた。そこでチーム力、これがチーム力というのを（熊谷）紗希さんがおっしゃってましたし、監督もみんなで戦うっていうのをずっと言ってる中での戦いだった。言葉にするのは難しいが、あらためてこのチームが最高だなと感じた」と、チーム力が逆転の要因になったと強調していた。

また、前半アディショナルタイムに、田中美南がPKを失敗したシーンについては、「田中さんのおかげで前半も守備はすごい助けられたし、逆にキープもしてくれたりとか。ゴールに迫るシーンを増やしてくれていた」と述べた上で、「本当に田中さんがいたおかげで、あの前半の戦いができていたので、何も気にすることはないというか。

絶対に次があるから大丈夫とは伝えたし、みんないるから大丈夫だよと伝えたくて、とにかく言葉よりも伝えに行きましたね」と、チームでPKを外した田中を支えたと明かしている。

ブラジル戦後半の戦術と対応

後半ブラジル代表に得点を奪われてからは、相手にボールを回されてなかなかシュートまで持ち込めない時間帯もあった。高橋は、「やはり相手の狙いについては後半分かりきっていた」と前置きし、「そんな中で、自分のところをスピードで少しやられてしまっていた。でも逆にもうそれしかないという（ブラジル代表の）狙いがあったので、そこの対策とあとはもうはっきりプレーすること。

最後はとにかく失点をなくすことを意識していた」と、PK獲得までに至った後半の戦いを振り返っている。

この試合では、ブラジル代表が得意とするカウンター攻撃に対する対策が功を奏した。後半に入ってからのブラジルの攻撃を封じ込めるために、なでしこジャパンのディフェンス陣は集中力を切らさずに対応。特に高橋は、自身のポジションでのスピード勝負に苦戦しながらも、冷静に対応し続けた。