フリーアナウンサーとして活躍し、今年第二子を出産されたばかりの金井憧れさん(32)。新聞記者の父が名付けた「憧れ」という珍しい名前から、思春期は改名を考えるほど悩んだ過去もあると語ります。
小学校中学年のときにはじめてクラス替えがあって、自己紹介をする機会が増えたときに周りがザワザワしだしたんです。「あれ?」と思いつつ、それと似たようなことが中学生くらいまで続いて、「自分の名前ってそんなに人と違うのかな」と思いだした気がします。
「憧れ」みたいに、「漢字+ひらがな」の組み合わせの名前はまずないので、名前の一覧全体を眺めていてもすぐ目に付くんです。なので、「ん? これはどの子?」となって、他のクラスの子や上級生がわざわざ見に来るとか、とにかく学校中でいったん話題になってしまうんです。
塾で貼り出しのある成績表で下の方になると悪目立ちすると思い、勉強を必死に頑張っていました。それ以外も、クラス委員をやったほうがいいのかなとか。
褒められたとしても名前をからかわれているようにしか思えなくて、「本当にそう思ってる?」と捉えてしまって。一番つらい時代でしたね。
父は新聞社の記者をしていることもあり、言葉がとても好きな人なんです。私の名前も、「輝き」「詳らか(つまびらか)」「厳か(おごそか)」など、他にたくさん候補があったと聞きました。結局、考えすぎて収拾がつかなくなったそうで、最後は辞典をひっくり返して「あ」から読みはじめて、「憧れ」になったとか(笑)。
自分が母になってはじめて、「名付け」の重みがわかりました。特に母は、小さいときは日々、持ち物などに私の名前を書いていたでしょうし、学校では、「憧れの母です」と言っていたんだと気づきました。
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