歴史的な背景
2004年末、小泉純一郎政権下で将来的な皇族数の減少に備え、「皇室典範に関する有識者会議」が設置されました。その翌秋には「女性・女系(母系)天皇を認める」「皇位継承順位は男女を問わず第1子を優先」といった報告書が作成されました。当時の皇室では若い世代の皇族方がいずれも女性であり、男系維持が困難な状況でした。反対の声もありながら、皇統断絶を避けるためのぎりぎりの選択だったのです。
紀子妃のご懐妊と議論の停滞
しかし、2006年1月、小泉首相が皇室典範改正に関する法案を出す方針を示したものの、2月に紀子妃のご懐妊が判明し、この議論は立ち消えとなりました。その後、民主党政権下で再び議論が始まりましたが、2012年末の政権交代により、安倍晋三首相が「女性宮家創設」を白紙にする方針を明言したため、議論は再び停滞しました。
上皇后さまのご心中
上皇后さまは、このような現状に対し強い危機感を募らせていらっしゃいました。そのご心中が明らかになったのは、額賀福志郎衆議院議長との謁見の際です。上皇后さまから「(皇位継承に関する議論を)よろしく進めてくださいね」というお言葉がありました。この異例のお言葉を額賀議長は重く受け止め、議論を前向きに進める姿勢を見せています。
今後の展望
額賀議長は、第1回の会議が開かれた際に各党の意見を聞く立場として、粛々と議論を進めることが当然と語っています。上皇后さまのご意向があったことを告げると、一瞬の沈黙の後、一方的に電話は切れてしまいました。これは、上皇后さまの思し召しがいかに重く受け止められているかを物語っています。
結び
次代のために御身を挺して皇室の将来への道筋をつけたいと願われる上皇后さまの思し召しが結実することを願ってやみません。今回の議論が、皇位継承の安定に向けた大きな一歩となることを期待しています。
5月23日発売の「週刊新潮」では、安定的な皇位継承を巡る議論についてさらに詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
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