山内選手は2024年のパリオリンピックで素晴らしい活躍を見せ、その後、日本代表からの引退を示唆しました。彼の成長と活躍の裏には母親の深い愛情と支えがありました。そして、彼の身長204センチメートルという驚異的な体格は、彼のキャリアを大きく左右しました。

高校からバレーボールを始めた理由

山内晶大選手は1993年11月30日、愛知県名古屋市に生まれました。幼少期から身長が高く、バスケットボールに興味を持っていた彼は、中学校でもバスケを続けていました。しかし、高校に進学した際、バレーボール部の顧問である清水浩先生から「バレーはバスケよりもきつくないからやってみないか」

バレーボール初心者だった山内選手は、練習に励み、次第にその魅力に引き込まれていきました。母親も、息子がバレーボールを始めたことに驚きつつも、新しい挑戦を支援しました。高校時代、彼の身長は急激に伸び、健康面での心配もあったものの、彼はその長身を活かしてバレーボールの技術を磨いていきました。

日本代表としての活躍と悔しい思い出

高校卒業後、山内選手は愛知学院大学に進学し、そこでバレーボールの技術をさらに向上させました。2014年4月には全日本メンバーに登録され、5月23日のワールドリーグ対ドイツ戦で全日本デビューを果たしました。

2021年の東京オリンピックでは、日本代表チームの一員として世界の強豪と戦い、貴重な経験を積みました。

2024年のパリオリンピックでも、山内選手は日本代表チームの中心選手として大活躍しました。彼の204センチメートルという圧倒的な身長を生かしたプレーは、世界の強豪チームを相手に大きな武器となり、特にミドルブロッカーとしての役割はチームの攻撃と防御の両面で重要でした。

しかし、パリオリンピックでは準々決勝でイタリアに逆転負けを喫し、惜しくもメダルを逃しました。試合後、山内選手は「やっぱり悔しい。あと一歩のところで勝てるチャンスがあった」とコメントし、その悔しさを滲ませました。

引退の決意と母親の支え

山内選手はこの大会を最後に日本代表からの引退を示唆しました。8月7日に自身のSNSを更新し、「パリオリンピック、本当にたくさんの応援ありがとうございました。結果は目標としていたものにはならなかったですが、ラストダンスだから出し切れました」と回顧しました。彼のこの投稿から、パリオリンピックを自身の代表生活の締めくくりと位置づけていたことが伺えます。

母親の順子さんは、息子が日本代表に選ばれた当初の衝撃を振り返り、「明代からシニア代表だよと言われた時、思わずシニアって何？と聞き返してしまいました」と話します。彼女は息子が代表に選ばれてからも、遠くで戦う息子を支え続けました。