今日は私が長年夢見てきたプロジェクト、「フェアレディZ S30」のレストアについてお話しします。この名車を手に入れてから、コロナ禍で生まれた余った時間を使って、ついに本格的なレストア作業をスタートさせました。目指すは、自分の手でこのZを甦らせること。プロジェクトの進行を通じて、名車の輝きを取り戻す過程を皆さんと共有したいと思います。
レストアの第一歩として、まずはエンジンルームから手をつけることにしました。S30のL型エンジンは、キャブレターやタコ足の美しい造形で知られ、そのメカニズムはまさに芸術です。私の目標は、このエンジンを新車のようにピカピカに仕上げること。作業の第一段階として、エンジンを降ろしました。
L型エンジンの心臓部とも言えるキャブレターの腐食が酷く、この部分の修復は特に慎重に進める必要があります。キャブレターの表面処理には細心の注意が必要で、完全に分解し、面取りや脱脂作業を行います。中に砂が入り込まないように、養生には特に気を配ります。ウエットブラストは禁物とのアドバイスをもとに、アルミナ掛けとガラスビーズでの仕上げを考えています。
私はこのプロジェクトを進める中で、多くの仲間からアドバイスを受けました。例えば、キャブレターの表面処理やバタフライバルブの選定に関しては、経験豊富な先輩方の意見がとても参考になりました。特に、「純正パーツにこだわるべき」というアドバイスは心に響きました。社外品は精度が悪いことが多く、やはり純正品の品質は信頼できます。
今回のレストア作業では、コロナ禍による仕事の停滞を逆手に取り、この時間を最大限に活用することにしました。10年以上放置していたフェアレディZを再生するこのプロジェクトは、まさに自分自身への挑戦です。プロではないからこそ、楽しめる部分も多く、完成した時の達成感は格別なものになるでしょう。
今後の作業計画としては、フロア下のサビの確認や、ボディ全体の状態チェックも進めていきます。幸いにも、現時点で大規模なフルレストアは必要なさそうですので、部分的な修復に集中し、早期完成を目指しています。
このレストアプロジェクトは、私にとって単なる趣味を超えた、人生の一部です。仲間たちの支援とアドバイスを受けながら、夢の実現に向けて一歩一歩進んでいます。完成までの道のりはまだ長いですが、その過程を楽しみながら進めていきたいと思います。フェアレディZが再び道路を走る日を目指して、これからも努力を続けますので、皆さんもぜひ応援してください!