中学校の帰り道、友達とゲーセンへ向かう途中で必ず立ち寄る場所があった。それは、50円で氷入りのコーラが飲める自動販売機だ。今では考えられない価格で手に入るこの冷たい飲み物は、当時の私たちにとって至福のひとときだった。
街中に設置されていたこの自動販売機は、コーラだけでなくスプライトやファンタなどの炭酸飲料も揃えていた。特に人気だったのは、冷えたカップに氷を入れて提供されるコーラで、その爽快感は忘れられないものだ。あの頃の自動販売機は、まるで魔法の箱のようだった。
自動販売機の前で友達と並び、コインを入れてボタンを押す瞬間のワクワク感は今でも鮮明に覚えている。特に夏の暑い日には、この自動販売機がオアシスのように感じられた。氷が入ったカップに注がれるコーラの音、冷たさが手に伝わる感触、そして一口飲んだ時の炭酸の刺激は、どれもが特別な思い出だ。
その一方で、当時の街にはホットコーヒーのカップ自販機も多く見られた。これらの自販機は、主に大人たちに人気があり、駅前や商店街に設置されていた。温かいコーヒーが手軽に楽しめるこれらの自販機もまた、街の風景の一部だった。
このホットコーヒー自販機は、冬の寒い日に特に重宝された。手のひらを温めるカップの温もり、湯気とともに立ち上るコーヒーの香りは、多くの人々にとって心地よいものであった。今ではコンビニエンスストアやカフェが増え、ホットコーヒーの自販機は少なくなったが、あの頃の街並みを思い出すと、やはり懐かしさがこみ上げてくる。
私たちの中学校の近くに設置されていた自動販売機が、当時の最新鋭だったのかもしれない。それとも、既に全国的に普及していたのかは定かではない。
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