18歳の時、初めて自分の車として手に入れたセリカLB2000ST。その時の興奮と喜びは、今でも鮮明に覚えています。しかし、当時の自分には少しだけ心残りがありました。それは、本当に欲しかったモデルはGTだったということです。
セリカのGTモデルは、220km/hのスピードメーターが特徴で、当時の若者にとっては夢の象徴でした。しかし、現実はそう甘くはありません。GTは高価で、18歳の自分にとっては手が届かない存在でした。それでも、どうしてもセリカに乗りたいという強い思いから、手に入れることができたのはSTモデルでした。STはGTに比べて装備や性能が劣る部分があり、特にスピードメーターが200km/hまでしか表示されないことが、当時の自分には少し物足りなく感じられました。
それでも、ただSTをそのまま乗るだけでは満足できなかった自分は、ある大胆な決断をします。それが、「18RGエンジンの積み替え」でした。18RGエンジンは、当時のDOHCエンジンの中でも未対策型と呼ばれる希少なタイプで、ソレックスキャブレターとの組み合わせにより、圧倒的なパワーとレスポンスを誇っていました。
地元の車屋に相談し、STモデルにこのエンジンを搭載することを決意しました。GTの性能には及ばないかもしれないが、憧れのエンジンを手に入れたことで、自分だけの特別なセリカに仕上げることができたのです。
エンジンの積み替えは、単なるパフォーマンスアップを目指したものではありませんでした。実は、当時の自分には「他の誰とも違う特別な車に乗りたい」
という強い欲求がありました。同じSTを持っている仲間たちとの差別化、そして自分だけのカスタムカーを作り上げることで得られる満足感。それが、エンジン積み替えを決断させた本当の理由でした。
さらに、18RGエンジンを搭載したことで、STのボディに負けないパワーを手に入れたことで、GTに対する未練は次第に薄れていきました。むしろ、自分だけの「ST改」としての愛着が深まり、毎日のドライブがより楽しいものとなっていったのです。
振り返れば、あの日セリカLB2000STを選んだこと、そしてエンジンを積み替えるという選択をしたことが、今の自分を作り上げたと言っても過言ではありません。確かにGTは手に入りませんでしたが、STを自分の手でカスタムし、理想の車に仕上げた経験は、何物にも代えがたいものです。
あの頃の自分の挑戦心と情熱は、今でも自分の心の中に生き続けています。車好きの仲間たちと共に過ごした時間、そしてセリカと共に走り抜けた青春の思い出は、一生の宝物です。
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