脳科学者の茂木健一郎氏が、自身のYouTubeチャンネルで、性加害疑惑報道で芸能活動を休止した松本人志氏の擁護派に対して苦言を呈しました。
茂木氏は、一部で週刊文春を批判する動きがあることに理解を示しつつも、「本当の敵は週刊文春ではない」と主張。週刊文春の報道が真実かどうかは別として、問題の本質は「世間」にあると指摘しました。
「この人はこういう側面もある人なんですってことが明らかになった時の世間の反応というのは、そこがラスボスなんで。世間の反応っていうのは、やっぱりグローバルな価値観の推移、そしてそれを受けた日本の社会の緩慢たる変化、それがラスボスなんだよね。週刊文春がラスボスじゃないんだよね」
また、かつて松本氏と共演してきた芸人たちが擁護の声を上げていることについて、「結局、仲間同士の支え合いっていうか、互助組織みたいに見えちゃうことは否めないし、そういうふうに見えていたらもったいないと思いませんか?」と疑問を呈しました。
さらに、「一人一人がちゃんと自分で考えて行動しているっていう感じが見えないんだよ。なんかつるんでるように見えちゃう。それが日本のお笑い番組に徹底して貫かれてる。俺から見れば気持ち悪いロジック」と、日本のお笑い界の体質にも言及。
そして、「敵は社会であり、世間であり、地球の今の状況なんだよ」と訴えかけ、松本氏の擁護派に対して、視野を広げて問題の本質を考えるよう呼びかけました。
茂木氏の発言は、松本氏の性加害疑惑報道に対する擁護派の姿勢に疑問を投げかけるものであり、問題の本質を「世間」や「社会」に求める視点は、多くの人にとって考えるきっかけになるのではないでしょうか。