日本の陸上界で注目を集める若手選手、ドルーリー朱瑛里選手。彼女は2023年1月に行われた全国都道府県対抗女子駅伝で驚異の17人抜きを達成し、区間新記録を樹立したことで、一躍その名を全国に知らしめました。その後もインターハイ女子1500mで素晴らしい成績を残すなど、その実力は確固たるものとして評価されています。しかし、彼女の急激な注目度の高まりには、光と影が存在していました。
ドルーリー選手は、若干16歳という年齢でありながら、すでに日本の陸上界を牽引する存在となっています。しかし、その実力に伴う名声が彼女にもたらしたのは、必ずしも歓迎されるものばかりではありませんでした。駅伝での活躍以降、彼女の自宅付近や練習風景を無断で撮影し、インターネットに公開する者が現れました。
さらに、彼女の友人宅にまで取材が及び、ドルーリー選手やその家族に大きな不安を与える結果となりました。
ドルーリー選手は、このような過度な取材や無断撮影による精神的な疲れから、2023年2月に予定されていた大会への出場を急遽辞退することを余儀なくされました。彼女の代理人である弁護士によれば、既に10件以上の削除要請を行ったとされており、その状況は非常に深刻なものだったと言えます。
ドルーリー選手の被害を通じて浮き彫りになったのが、アスリートに対する盗撮問題です。
特に女性アスリートが被害に遭いやすく、競技中の姿を性的な目で捉えられることが少なくありません。インターハイでも、保護者や関係者ではない不審者が女性選手を撮影し、警察に引き渡される事態が発生しました。このような行為は、アスリートの尊厳を著しく損なうものであり、早急な対策が求められています。
しかし、現在の日本の法律では、着衣の上からの撮影は「撮影罪」の対象外とされており、このような行為を完全に取り締まるには限界があります。
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