ドジャースの大谷翔平選手の通訳を務めていた水原一平氏が、違法賭博関与の疑いで解雇された問題で、米スポーツ専門局ESPNが水原氏へのインタビュー内容を詳細に報じました。
インタビューで水原氏は、大谷選手との関係を「兄弟」と表現し、2013年の日本ハム時代から築かれた強い信頼関係を強調。しかし、2021年に知り合った賭博組織の運営者を通じてギャンブルにはまり、借金が雪だるま式に増えていったことを告白しました。
2022年末には借金が100万ドル(約1億5000万円)を超え、年収8万5000ドル(約1275万円)では返済が困難な状況に。
その後も借金は膨らみ、2023年初めには400万ドル(約6億円)を超えた時点で、ついに大谷選手に助けを求めた水原氏。大谷選手は「喜んではいなかったが、助けてくれると言った」とのこと。
しかし、開幕戦後にドジャースのクラブハウスで行われた緊急ミーティングで事態は急転。水原氏が「ギャンブル依存症」であることを告白し、球団幹部は大谷選手が借金を肩代わりしたことを選手たちに伝えました。
この時点で、大谷選手は初めて自分の口座から大金が不正に引き出されていたことを知ったとされています。
ESPNが再度水原氏に連絡を取ると、インタビューでの大谷選手に関する発言の大部分を撤回。「大谷選手に嘘をついたのか」という問いには「はい」と答えましたが、「黙って口座から金を引き出したのか」という質問には答えなかったということです。
大谷選手の危機管理担当広報は、「大谷選手は水原氏に情報をコントロールされ、何も知らなかった」
と主張しています。
真相は依然として不明ですが、大谷選手が沈黙を続ける中、水原氏の“単独行動”が既成事実化されようとしています。