『ダウンタウン』の松本人志(60)に関する性加害疑惑が裁判に持ち込まれ、3月28日にその幕を開ける。テレビやワイドショーでは、この話題が盛んに取り上げられている。議論の中心は、「性加害があったか」「同意の有無」「若手芸人が女性を松本に提供するシステムがあったか」など多岐にわたる。この度、元作曲家であり、「自由の会」を代表する宇都宮ゆうこ氏(47)が、過去の「松本とその仲間たちの飲み会」について実名で証言することになった。
約20年前、宇都宮氏が東京に上京した当時、彼女はホステスのアルバイトをしながら音楽活動をしていた。その縁で、松本を含む著名人たちの飲み会に招待された。恵比寿の居酒屋で行われたその会では、当時の総合格闘技『PRIDE』の試合を観戦した後の話題で盛り上がっていたが、参加した20代の女性たちには話の内容が理解できず、場の雰囲気は盛り上がりに欠けていた。
飲み会の後、品川庄司の品川祐さんが運転する車で渋谷の会員制バーに移動し、2次会が開催された。2次会では、今田耕司さんが主に会話をリードし、盛り上げようと努力していた一方で、品川さんは携帯をいじっており、参加していた女性たちとはほとんど交流がなかった。宇都宮氏は、松本から「今日は誰が俺を幸せにしてくれるんかなぁ……?」という一言を聞いた後、飲み会が終了したことを覚えている。
この飲み会には、松本さんに気を遣う文化があり、芸能界の厳しい上下関係を象徴するものだった。宇都宮氏は、もし自分がタレントの卵や新人アイドルだったら、「松本さんを不機嫌にさせたら芸能界での将来がなくなるかもしれない」と感じたかもしれないと述べている。彼女は芸能界におけるこのような問題を社会問題として取り上げることの重要性を強調している。
吉本興業ホールディングスはこの件について具体的なコメントを避けており、「個別の取材には回答を差し控える」
としている。福本悟弁護士は、性行為の同意があったかどうかが議論の焦点であり、芸能界の構造的な問題に対する法改正の必要性を指摘している。この裁判を通じて、芸能界の改革が急務であることが改めて明らかになった。