ルノー5ターボⅡ——この名前を聞くだけで、車好きなら誰もが一度は憧れを抱いたことがあるだろう。このフランス車の魅力に心を奪われたのは、まさに昭和の時代、ある映画を見た瞬間だった。映画の中で、ルノー5ターボⅡが駆け抜けるシーンに衝撃を受け、その感動は今でも鮮明に残っている。
ルノー5ターボⅡとの出会いは、当時の映画の中だった。画面に映る小柄な車体が、まるで獣のように道路を駆け抜ける姿に釘付けになった。特に印象的だったのは、そのエンジン配置——なんと、この車はミッドシップエンジンだったのだ。
通常、エンジンは前方に配置されることが多いが、このルノー5ターボⅡはそれを裏切るように、エンジンを車体の中央に配置していた。この大胆な設計により、驚異的なハンドリング性能が実現されていた。カーブを滑るように駆け抜ける姿は、まさにスポーツカーの真髄を体現していた。
ミッドシップエンジンというレイアウトは、重量配分が理想的になり、車のバランスが格段に向上するという特長がある。ルノー5ターボⅡも例外ではなく、その軽量な車体と相まって、まるで自分が車と一体になったかのような一体感が味わえた。
特に、当時の日本車には見られなかった斬新なデザインと技術は、多くの車愛好者にとって衝撃的だった。トヨタなどの国内メーカーも、このルノー5ターボⅡの影響を受け、「韋駄天ターボ」といったミッドシップエンジンの車を開発するに至った。
このフランス車は、単に当時の映画で話題になっただけでなく、その後の自動車業界全体にも大きな影響を与えた。日本でもルノー5ターボⅡのようなミッドシップエンジン車が登場し、特にスポーツカー好きの間で人気を博した。
私自身もその影響を受け、ついにはトヨタの韋駄天ターボを購入することになった。もちろん、ルノー5ターボⅡとは異なる部分も多かったが、その魂は確かに受け継がれていた。
ルノー5ターボⅡとの出会いは、私にとって永遠に忘れられないものだ。昭和の映画で見たその姿、ミッドシップエンジンの斬新さ、そしてそれが引き起こした衝撃は、今でも私の心に刻まれている。車の魅力とは、そのデザインや性能だけでなく、こうした一瞬の出会いがもたらす感動にもあるのだと改めて感じさせられる。
このフランスの名車は、ただの車ではなく、私にとっては青春の一ページそのものだ。
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