大相撲春場所１４日目（２３日、エディオンアリーナ大阪）勝てば１１０年ぶりの新入幕優勝だった尊富士（２４）が元大関の平幕朝乃山（３０）に寄り切られ、２敗目を喫した。尊富士は右足を負傷し、救急車で病院に搬送された。大の里（２３）は小結阿炎（２９）をはたき込んで３敗を守った。

豊昇龍（２４）は大関対決で琴ノ若（２６）に寄り倒され、４敗目で脱落。賜杯は尊富士と大の里に絞られた。千秋楽に尊富士が豪ノ山（２５）に勝つか、負けても大の里が豊昇龍に敗れれば初優勝が決まる。３敗で並べば平幕同士による優勝決定戦となる。

尊富士は取組後、何とか土俵に上がって礼をしたが、花道では付け人に肩を借りて歩き、車いすに乗った。医務室で取組映像を見届けた後、救急車に乗り込む際には痛めた箇所が白いギプスで固定されていた。

■舞の海　秀平（まいのうみ・しゅうへい）　本名・長尾秀平。昭和４３（１９６８）年２月１７日生まれ、青森県出身。木造高―日大を経て平成２年、出羽海部屋に入門。同年夏場所幕下付け出しデビュー。３年春場所新十両。同年秋場所新入幕。最高位は小結。幕内通算２４１勝２８７敗１２休、技能賞５度。１１年九州場所で引退。