江川卓と王貞治、この二人の名前を聞けば、プロ野球ファンなら誰もがその功績を思い出すことでしょう。しかし、この二人の間には、知られざる確執が存在していました。今回は、昭和のプロ野球界を揺るがせた「空白の一日」から、江川卓が巨人に入団した後の出来事、そして王貞治の意外な一言について、詳しく掘り下げてみたいと思います。

江川卓の波乱のプロ野球人生

江川卓は高校時代から「怪物」と称され、その実力は高校野球界で知らぬ者はいないほどでした。1973年のドラフトで阪急ブレーブスから1位指名されるも、法政大学に進学。大学でもその実力を発揮し、1977年には巨人以外の球団からの指名を回避するよう求めました。しかし、これに対しNPB（日本プロ野球機構）のコミッショナーが反発。結局、福岡のクラウンライターライオンズから指名されましたが、関東の球団を望んでいた江川は野球浪人を選びました。

その後、1978年のドラフト前日に巨人との契約を電撃発表。当時の野球規約の盲点を突いたこの契約は「空白の一日」として知られ、巨人を中心に大騒動となりました。他の球団からは非難が相次ぎ、コミッショナーも江川の選手登録を却下。最終的には、阪神との間でトレードが成立し、江川は巨人入りを果たします。

王貞治との確執

江川の巨人入りに対して、ファンやマスコミからの批判はもちろん、チームメイトからも冷たい視線が向けられることとなりました。その中でも、特に注目されたのが王貞治との関係です。

王貞治は、プロ野球界のレジェンドであり、巨人の顔として知られていました。しかし、そんな王が江川に対して放った一言が話題となります。ある日、江川が食事をしている場面を見た王は、「嫌な奴が飯を食ってるぞ」と発言。この一言は、人格者として知られる王のイメージを覆すものでした。

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