安室奈美恵さんや「MAX」「DA PUMP」「SPEED」らを輩出した沖縄のタレント養成学校「沖縄アクターズスクール」の創設者・マキノ正幸(まきの・まさゆき=本名・牧野正幸)さんが6月28日、敗血症性ショックのため死去した。83歳だった。同社が公式サイトで発表した。
1990年代から2000年代にかけての音楽シーンで、ダンスミュージックブームをリードするスターを生み出した伝説のヒットメーカーが天国に旅立った。マキノさんは3年ほど前から体調を崩し療養していた。
京都府出身。「日本映画の父」と呼ばれるマキノ省三さんを祖父に持ち、父で映画監督のマキノ雅弘さん、母で女優の轟夕起子さんの長男として生まれた。幼少期から芸能文化に親しみ、いとこの長門裕之さんが主宰する芸能事務所「人間プロダクション」の専務などを経て沖縄に移住。83年に「沖縄アクターズスクール」を設立した。
「アクターズ・メソッド」と呼ばれる教育方針は本格的な指導で知られ、生徒は圧倒的なダンス力、ボーカル力を習得した。とりわけ、スクールの見学に訪れた10歳の安室さんの才能を見抜き、徹底した指導で押しも押されもせぬトップアーティストに育成。安室さんの活躍から、アクターズスクールの知名度も全国的に広がった。ライジングプロダクションとの協力関係も後押しし、90年代後半はMAX、DA PUMP、知念里奈、三浦大知、満島ひかりら逸材が次々にデビュー。のちにモデル、女優業で頭角を現す山田優、黒木メイサらも輩出した。
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