7年間、誰の目にも触れることなく倉庫に眠り続けていた1985年製ポルシェ930カレラ。この伝説の車が、再び日の目を見ることになった。その瞬間を迎えるためには、まずはその長い眠りから目覚めさせる必要があった。
初対面の衝撃
倉庫の扉を開けた瞬間、目に飛び込んできたのは埃に覆われ、かつての輝きを失ったポルシェの姿だった。屋内で保管されていたとはいえ、27年という歳月は決して短くはない。車体は汚れ、フロントブレーキは完全に固着し、タイヤを動かすことすら困難だった。しかし、その中にも、この車がかつては素晴らしい状態であったことを感じさせる部分がいくつもあった。
室内の大掃除
まず手を付けたのは、室内の清掃だった。長年の放置で散らかっていたゴミや、経年劣化で破損したパーツを丁寧に取り除いていく。驚いたことに、ネズミが巣を作っていた痕跡が見つかり、さらに垂れ下がったヘッドライナーは、触れるだけでボロボロと崩れていく状態だった。次に、エアーで室内に積もったホコリを吹き飛ばしたが、27年分のホコリは一筋縄ではいかない。それでも少しずつ、かつての姿を取り戻していくのを感じることができた。
トランクからのサプライズ
清掃を進めている中で、思わぬ発見があった。トランクの中から新品同様のウエザーストリップが見つかったのだ。まさかこんな状態で残っているとは予想外だったが、これを使ってガラスを取り付ける作業が可能になった。幸運にも、ルーフパネルにはまだ当時のゴムが残っていて、しっかりと車体を保護していた。リアガラスをはめ込み、ガムテープで固定して、水圧に備えるといった細かい作業も着々と進められていった。
いよいよ洗車開始
そして、いよいよ27年間の汚れを洗い流す時が来た。まずは食器洗剤を使ってボディを洗浄することにした。これは通常のカーシャンプーよりも汚れ落としに特化しているため、長年放置された車には最適だった。ファイバータオルを使って優しく拭き取ると、驚くべきことに新車同様の輝きが現れた。その光沢はまさに「ツルピカ」という言葉がぴったりだった。
驚きのコーティング効果
洗車を進める中で、さらに驚くべきことが明らかになった。このポルシェには27年前に施されたと思われるコーティングが、今なおその効果を発揮していたのだ。エンジンフードの裏側やタイヤホイール、ゴム類も全く劣化しておらず、まるで時間が止まったかのような状態だった。特にゴム類にワックスを塗ると、そのコントラストが美しく際立ち、まさに新車同然の仕上がりだった。
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=8ANQoghCSvY,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]