猛暑の中、大和スタジアムは熱気に包まれていた。観客の声援が響き渡る中、パワフルスピリッツと東海大学軟式野球部との戦いが始まろうとしている。この試合は、KOBE CHIBENの戦前最後の試合であり、全力で戦い抜かなければならない。七回までのコールドゲーム、指名打者制、そして実況は清水が務めるという形式で行われる。

シーズン二連勝を飾ったパワフルスピリッツだが、前回の真夏のタイブレーク五連戦で一勝四敗と不調に陥り、打倒神戸を掲げるチームとしてのプライドに大きな傷を負った。今日の相手、東海大学は春季リーグで得点を量産し、一度勢いに乗れば止められないほどの攻撃力を持つ強豪だ。パワフルスピリッツにとって、この試合は重要な意味を持つ。

試合開始の合図とともに、パワフルスピリッツの先発ピッチャー、最後緑川がマウンドに上がる。

彼は今シーズン、制球に苦しむ場面が多かったが、今日こそはその実力を発揮し、チームに勝利をもたらすべく燃えている。

東海大学の攻撃は一番打者の宮脇から始まった。緊張感が漂う中、最初の打席から東海大学は猛攻を見せる。宮脇の一打は低めのボールを巧みに打ち、二塁打を記録。続く三番打者、落合も力強いスイングで打球をライトへ飛ばすが、ライトフライに終わった。それでも東海大学はその後も粘り強く攻撃を続け、最後緑川の投球にプレッシャーをかけ続ける。

一回表、東海大学は無得点に終わるも、序盤から緊張感のある試合展開が続く。

パワフルスピリッツの攻撃陣もすぐさま反撃に出る。一番バッターの緑川がバッターボックスに立ち、鋭いスイングで相手ピッチャーを攻め立てる。しかし、東海大学の守備陣も堅実で、簡単には得点を許さない。

試合は二回に大きく動く。東海大学の攻撃で、再び宮脇が打席に立つと、彼は見事なツーベースヒットを放ち、試合の流れを一気に引き寄せる。

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