2023年のWBCにて、無傷の七連勝で世界一に輝いた侍ジャパン。その立役者の一人であるダルビッシュ有は、チーム最年長として後輩たちに豊富な経験を惜しみなく伝えていました。代表に遅れて合流した選手を見つけると食事会を開催するなど、グラウンド内外で活躍。そのダルビッシュが優勝できた最も大きな要因として挙げたのが、監督である栗山英樹の存在です。
ダルビッシュがWBC出場を決めたのは、栗山からの熱心な要請があったからです。ダルビッシュは2007年に日本ハムのエースとして活躍し、その後メジャーに移籍しましたが、栗山監督との関係は薄かったのです。しかし、栗山が自ら渡米し、「人生で一度でいいから先発メンバー表にダルビッシュの名前を書かせてくれ」
栗山監督は、今回のWBCで若手主体のチームを編成しました。これには、未来の日本野球を担う若い選手たちに大舞台を経験させる意図がありました。そのため、田中将大のようなベテランをあえて外し、ダルビッシュのような経験豊富な選手を起用しました。若手選手にとって、ダルビッシュと同じチームでプレーすることは夢のような機会であり、大きなモチベーションとなりました。
ダルビッシュはメジャーで培った経験を若手投手陣に伝え、「野球は楽しくやるスポーツ」と繰り返し説きました。野手陣とも積極的に交流し、投手と野手の垣根を越えた食事会やグループラインでの対話を通じてチームの和を形成しました。年功序列を全く考えず、若手とも友人のように接し、変化球の投げ方やトレーニング法を惜しみなく伝授しました。
栗山監督はダルビッシュをチームに迎え入れたことについて、「ダルが来てくれたら若い投手たちのためになると分かっていた」と語り、その期待以上の結果を見せたことに感謝しました。ダルビッシュもまた、栗山監督の人心掌握術を高く評価し、「人を傷つけたり恥を晒したりしない」と指摘しています。
栗山監督は、選手たちを信頼して勝負を委ねる采配を見せました。送りバントのサインやリードの指示は最小限に抑え、選手自身が試合を動かすことを重視しました。
栗山監督の温かい言葉や選手をリスペクトする行動は、ダルビッシュをはじめとする選手たちに大きな影響を与えました。ダルビッシュが見た栗山監督の凄さは、14年ぶりに日本をWBC優勝に導いた要因の一つと言えるでしょう。栗山監督とダルビッシュの信頼関係が、最高の結果を生み出したのです。
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=XO1fefWyD4o,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]