今から千年も前の平安時代。藤原氏などの貴族や紫式部などの女流作家たちは、優美で華やかな生活を送っていたイメージがありますね。貴族の屋敷に住む彼ら彼女らの実際の暮らしはどのようなものだったのでしょうか?また、貴族と違ってあまりスポットライトの当たらない庶民たちは、華やかな貴族たちの生活の陰でどのような生活をしていたのでしょうか?
平安時代の貴族たちの食事は現代の私たちの食事と比べると品数や種類は豊富でした。イメージとしては和風の老舗旅館に泊まった際に朝食で何皿も出てくるような食事が毎食続く感じです。しかし、一皿一皿に乗った品をよく見ると、現代の品より粗末なものがほとんどでした。それは、現代より食べ物を長い期間保存する技術や調味料などで加工する技術がなかったからです。
食事の時間帯としては朝の十時または正午、そして夕方の十六時です。貴族たちは主に米を主食としていました。米は炊き方によって食感が変わり、現代と同じような炊き方で作ったものは「ひめいり」と呼ばれていました。他にも、かゆやおこわのような「かちい」などの種類がありました。復職には大豆や小豆、山菜類、海苔や魚類などが並びましたが、保存が効かないので新鮮なものを食べることは少なく、ほとんどが乾燥させた保存食でした。
貴族にとって食事で重要なものは、料理の味ではなく、品数の多さや器や膳の豪華さを自慢することでした。食器は漆塗りで金や銀の装飾が施された豪華なものばかりで、ご飯を盛る高津や汁物を入れるお椀、山菜類や果物などを盛る皿が並びました。貴族たちは食事を楽しむというよりも、豪華な器や膳を見せ合うことに重点を置いていました。
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引用元:https://youtu.be/u5RNEBOga-k?si=P-LJKBFT7aoP5Y56,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]