シーズンを通じて酷使されてきた松井裕樹投手。しかし、彼の状況は次第に変わりつつある。パドレスがホワイトソックスとの延長戦で勝利し、ナ・リーグ西地区首位のドジャースとのゲーム差を維持したものの、松井の出番はなかった。今季すでに60試合に登板している彼が、この日はまたもや登板機会を逃し、前回のジャイアンツ戦から10試合連続で投げていない。

その日の試合では、パドレスの先発マスグローブとホワイトソックスのプロシセットが互いに無失点で5回まで投げ、緊張感のある展開が続いた。6回にパドレスが5番ベリルの2点二塁打で試合を動かし、8回には守護神アレスが登場。

しかし、アレスはホワイトソックスに同点を許し、試合は延長戦に突入する。延長10回表、パドレスは無得点に抑え、直後に2番打者がサヨナラヒットを放ち、パドレスは今季88勝目を挙げた。

チームは勢いに乗り、ドジャースとの三連戦を控えているにも関わらず、松井は大事な局面で使われないままだった。この状況は、松井の評価が低下していることを示している。かつてのような酷使がなく、重要な場面で登板しないのは、チーム内での彼の立場が大きく変わってきたからだろう。

「彼は今季のパドレスでの1年目ということもあり、仕方がない部分もある。

中継ぎ陣が充実しているチームでは、どうしても登板機会が限られてしまうこともある」とファンの一部は擁護する意見を見せた。

とはいえ、松井は調子が良いときもあるが、安定感に欠けるとの評価が多い。特に、ポストシーズン争いが激化しているこの重要な時期に、彼が大事な試合で使われない理由も理解できる。制球の問題が以前から指摘されており、特にメジャーでは、日本で通用していたボールの勢いだけでは抑えられない場面が増えている。

球が暴れるタイプの投手であるため、メジャーではその限界が露呈してきたのだ。

「酷使された末に、登板機会が徐々に減っていくのもメジャーの中継ぎ投手にはありがちな話だ」とファンは語る。松井は一時は期待されたものの、今の彼は重要な試合を任せられるほどの信頼を得ていないようだ。打たれやすい傾向があり、現在の立ち位置は「敗戦処理」的な役割に近いとさえ言われている。

今後のシーズン後半戦で、松井が再び信頼を取り戻し、チームの戦力として活躍できるかは不透明だ。ポストシーズンでのベンチ入りすら厳しいのではないかとの声も上がっている。

だが、それでも彼の才能が再び開花する可能性を信じるファンも少なくはない。

これからの松井裕樹の動向が注目される中、彼の再起を期待する声も、現状を厳しく見る声も交錯している。しかし、いずれにせよ、彼がこれからどのような役割を果たしていくのかは、チームの今後の成績に大きな影響を与えるだろう。

松井裕樹投手が再びメジャーの舞台で輝きを取り戻す日は来るのか？ファンはその答えを今後の試合で確認することになる。