江戸時代の人口推移は前期と後期で大きな違いがありました。前期は人口が急増する時代で、大規模な新田開発が進められ、世帯構造にも大きな変化が見られました。一方、後期は人口がほとんど増えない時代でした。今回は、江戸時代の人口推移を詳しく解説し、その停滞の理由を探ります。

江戸時代の人口推移の特徴

江戸時代に初めて人口調査が行われたのは享保6年（1721年）のことです。8代将軍吉宗が全国の大名や代官に対して国別男女別に人口調査を指示しました。この調査は5年後の享保11年（1726年）にも再び実施され、その後、6年に一度全国人口調査が制度化されました。

最初の調査では、1721年の人口は約2607万人でしたが、1846年の人口は約2691万人で、この期間の人口増加率はわずか3%でした。

江戸時代前期の人口爆発

江戸時代前期には人口が爆発的に増加しました。その主な理由は、活発な新田開発と農業技術の向上です。徳川幕府の成立によって平和で安定した社会が築かれると、幕府や諸藩は米の生産量を増やすために全国各地で新田開発を進めました。その結果、高知面積が大幅に増加し、農業生産性が向上しました。また、世帯構造にも変化があり、大家族から直系家族への移行が進み、結婚率や出生率が上昇したことも人口増加の要因です。

江戸時代後期の人口停滞

江戸時代後期には、人口増加がほとんど見られませんでした。

その理由は主に3つあります。まず、高知面積の拡大が頭打ちになり、新たな土地が少なくなったことです。次に、新田開発によって山林が減少し、共有地を巡る紛争が頻発したことです。そして、度重なる飢饉や災害、疫病の発生が人口減少を招いたことです。

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