森友哉選手の移籍と波紋

今季のオフシーズン、プロ野球界に大きな波紋を呼んだのが、森友哉選手の移籍騒動です。西武ライオンズからオリックス・バファローズへの移籍は、多くのファンや球界関係者にとって驚きのニュースでした。森選手は高校時代から大阪桐蔭でキャプテンを務め、プロ入り後も「打てる捕手」として活躍してきましたが、そのキャリアに新たなページが加わったのです。しかし、この移籍が後に、巨人の原辰徳監督を激怒させる事態に発展するとは、誰も予想していなかったでしょう。

 森友哉選手のキャリアとオリックス移籍

森友哉選手は2013年のドラフトで西武ライオンズに入団し、デビューから輝かしい成績を残してきました。高卒ルーキーながら1年目から一軍で活躍し、プロ初打席で初安打を放つなど、その才能をいかんなく発揮しました。翌年にはオールスターでも本塁打を放ち、清原和博選手以来の快挙を成し遂げるなど、順風満帆なキャリアを築いてきました。

その後も正捕手としての地位を確立し、2019年には首位打者に輝くなど、プロ野球界屈指の捕手として成長しました。

しかし、2022年シーズンでは不振に陥り、怪我も重なり、満足な成績を残せずにシーズンを終えることとなりました。そしてオフシーズン、森選手はFA権を行使し、オリックス・バファローズへの移籍を決断します。これにより、年総額18億円という大型契約が成立しました。

 原辰徳監督の激怒

森友哉選手がオリックス移籍を決めた直後、彼が発した「伸び伸びとしたチームを探していたら、オリックスだった」

という発言が、巨人の原辰徳監督を激怒させました。特に「若手が委縮するチームは魅力がない」という言葉が、巨人への批判と受け取られたことが、原監督の怒りを買ったのです。巨人は長年にわたり、強いプレッシャーの中で結果を出してきたチームであり、監督としても選手たちに厳しく接してきた原監督にとって、これは許し難い発言でした。

原監督は、「舐めてんのか、そんな奴は来なくていい」と激怒し、巨人内部でもこの発言が大きな話題となりました。巨人は森選手の獲得に本気で動いていたため、その努力が報われなかったことも、原監督の苛立ちを増幅させた要因と考えられます。

球団の反応と森友哉選手の意図

森友哉選手の発言に対し、巨人側からの公式なコメントは控えられているものの、内部では大きな波紋を呼んでいます。一方、森選手としては、あくまで自身のプレースタイルや心地よさを追求した結果としての移籍であり、特定の球団を批判する意図はなかったとされています。しかし、言葉の選び方が悪かったことも事実であり、これが原監督を含む多くの巨人関係者に誤解を生んだ結果となったのです。